世の中そんなもの

日々の生活のどーでも良さそうなことに悩みが尽きない人の備忘録。ただの日記だよ。

SBI 証券のテーマキラー!の結果にびっくり。実体験して初めて気づいたこと。

SBI 証券が提供しているテーマキラー。

人気分野に簡単に投資できる(素敵♪)みたいに謳っている(ようにみえる)商品だけど、昨年半ばに実際にやってみて、その結果と、今の状態を確認して初めてわかったことが沢山ありました。

 

 

最初に結論。テーマキラー!はひどい(初心者には)。

結論から言うと、テーマキラー!は

「投資の一歩を踏み出そう!」「いかにも簡単便利」「成長期待銘柄にリスク分散」「投資家のために用意したサービス」「ご好評をいただき支持されている」「ぜひご利用を!」というリップサービスで初心者を釣っているのと変わらないサービスだと思いました。

 

そこかしこに、初心者が勘違いしやすいものが散りばめられていたことを感じたからです。

 

テーマの構成銘柄が日々見直されるということは問題

テーマキラー!の 一番の 問題は、テーマの構成銘柄が毎月見直されることです。

 

一見よさそうに見えるけど(初心者の私は最初はそう思ってました)、実際に買ってみるとはこれは非常によくないと実感できます。

 

投資信託のように信託会社が見直しをして利益を挙げ、それを投資家に還元するものなら投資家は利益がもらえればいいのである意味ノープロブレムです。

 

しかし、テーマキラーは、所詮単元未満株を一括で買ったことと同じなので、テーマキラー!の同じテーマで構成銘柄が変わった時は「過去のテーマ」として片付けられてしまいます。

 

構成銘柄が変わる=過去のテーマになる、とはどういう事でしょうか?

 

テーマキーラ!は「成長が期待される10社を提案」とあります。

 

つまり、構成銘柄が見直されテーマから外された会社は「成長が期待される会社ではない」と判断された事になります。すなわち、買った当初は「成長が期待されていた」ものの、いつの間にか「成長が期待されるとはいえない10社」を保有している状態に陥ってしまうのです。

 

構成銘柄から外された時にその銘柄を売却してしまった方がいいかも知れません。でも、既に下がったという理由で外されていたら・・・

 

構成銘柄が変わっても通知はない

テーマキラー!では毎月1回構成銘柄の見直しをしているようです。不親切なことに、同テーマの構成銘柄が変わったことは通知してくれません。

 

まあ当然といえば当然ですが、見方を変えれば、売ってしまえばあとはご自由に、と投げっぱなしの放りっぱなしです。それなのに、裏では、この銘柄はもうダメだ、と少し前に「これいいよ!」と提案した銘柄をさっさと構成から外してしまうのです。

 

見せかけの騰落率 (初心者にとっては)

テーマを買う、のページには沢山のテーマが並んでいて、各テーマには直近1年の騰落率が示されています。

 

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マイナスのテーマもちらほらあるとはいえ、ほとんどのテーマがプラスの騰落率。 +20%とか、1 年でこんなに上がったんだー、流石人気テーマ(分野)だなぁ、この先ももうちょっとは上がっていくのかなぁ、なんて、、、初心者の私はへぇーって感じで見ていました。

 

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昨年私が買ったのと同じインバウンドの詳細ページ(2019年2月現在)です。私が買った当初も似たような感じ(印象)だったと思います。

 

1週間、1ヶ月、6ヶ月、1年、の騰落率が折れ線グラフで示されてて、+21.66% の数字に、1 年保有すれば 20% も上がる? ホントかなぁ、でもホントだったらスゴイなぁ(10万円が12万円になるかも?!すごーいいv)、なんて印象で眺めてしまいます。初心者ですから。

 

この 騰落率が何を根拠に出しているのか、今ではよくわかりません(初心者ですから)。当初は盲目的に?証券会社の示す『 ほらほら、こんなに盛り上がってるよ! 』な数字に、どうみてもプラス印象全面押し出しなので、多少の疑いはあってもそう大きく間違いもないのだろう、と信じていました。

 

でも違いました。前述の「テーマの構成銘柄は変わる」の問題がここに大きく影響します。

 

ここの書いてある騰落率や、その下に書いてある各銘柄の前日比の数値(上の画像には入っていません)は、あくまでその時の構成銘柄のものです。

 

つまり、先月やさらにその前の構成銘柄の実績値ではない のです。

 

構成銘柄は、

『 この銘柄ちょっと伸び悩んできたな、最近こっちの銘柄の成績がいいからこっちと入れ替えよーっと 』という、先月言ってたことと違うやん!(こっちは買っちまったのにどうすんだよ!;)という初心者投資家のことはお構いなしに、証券会社がいつの間にか変えてしまいます。

 

最近成績の良い銘柄、を持ってくるのですから、新しく組んだテーマの騰落率が良く見えるのは当然 です。

 

ちなみに、私が購入した時のインバウンドのテーマの構成です(過去のテーマから)。

同テーマの最新ものが前年比+21%だったのに対し、前年比+5% 程度に。それでも一応はプラスなのでまだ良さそうだけど、ここでも更に勘違いさせる仕様が垣間見えます。

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なぜなら、この構成銘柄は、昨年の 6 月に提案されたものなのです。つまり、前年比+5% とかいってますけど、実際に提案したのは 6月。折れ線グラフの一番高い山のあたり。つまり提案当初と比べたら現在が10%以上のマイナスであることは容易にわかります。

 

この時提案したテーマは現在こんな感じになってるよ!前年比で見てもまだマイナスでもないし悪くないよね ♪  でも実はその時(1年前は別の銘柄で提案してたから)はこの構成は提案してないからあくまでそうだったら、って数値なんだけどね☆(えへっ)みたいな。

 

一度買ってしまったら、後からなにを言われてもしょーもない

その時の良い銘柄を見せられてそれを買ってしまい、あとから、成長株を整理してより良いポートフォリオにしましたよ♪ なんて言われても、既に買ったものがどうこうなる訳でないので、何の意味もありません。

 

この辺りのことは、よくよく考えればわかる事ですが、逆をいえば よくよく考えないと分かりません

 

テーマキーラー!は簡単♪ 便利♪ お勧め♪  と、全面押し出しされ、素敵な騰落率をわかりやすく表示しているので、初心者なら勘違いしやすいと思います。でも結局は商品を売りたい証券会社がうまい広告のやり方で美味しそうにみせているだけでした(と、私は感じました)。

 

まあ当たり前っちゃ当たり前なんですけどね。

 

実際テーマを買ってどうだったかというと

私が買ったテーマ

私は昨年の 6月にインバウンドのテーマを 20万円コースで買いました。数年後に東京オリンピックがあるし、観光はこれから日本が力を入れていく分野なのでいいかな、と思ったのです。

 

が、昨年 6 月といえば 2 月の暴落を回復して丁度戻ってきているところでした。そして、6月を半ばを頭に再び市場全体が下落トレンドに向かっていったタイミングでした。

 

当初、『 テーマを買う!』なんてボタンの文字に、『 テーマ 』 というセット商品を買うんだと思っていました(← 初心者の勘違い)。

 

ところが実際には ただの単元未満株の集合 でした。

 

赤字(利益)と青字(損益)が入り混じって何が何だか分からなくて、どうしたものか、と見ている内に、テーマで買った銘柄のほとんど全てが青字に変わっていきました。

 

なにこれ;

 

と思って個別銘柄を確認すると、どれもこれも最高値を更新したような格好で下落しています。

 

こんな高値でだれが買うか!;

 

通常なら買わなかったと思い処分(売却)

自分ならまず買わない、という銘柄(株価)が多くて、こんなの持ってられない、と思った私はその後 3 か月位かけてテーマで買った株を少しずつ処分(売却)しました。

 

テーマキラー!の構成は月末だか月初だかに見直すらしいので、買ったのが月半ばだったのも悪かったかも知れません。

 

テーマキラー!を買う時は、構成銘柄数を自分で増減できます。実際にどれをどんだけ買うかは投資家に委ねられます。もちろん買う時にその株価も確認していましたけど・・・

 

テーマで買う! というその文言だけで、実際に個別単元未満としてなら買うか?という視点が曇ってしまいました(多分)。

 

結果、17万円位の購入金額(手数料込)で、譲渡益合計-5600円(約-4%)でほとんどの銘柄が処分されました。

 

テーマ投資なんてやるんじゃなかった、とひどく後悔し、心に刻まれたものです。

 

今現在の同テーマをみてびっくり

昨年とても手痛く失敗したし、インバウンドのテーマはきっとマイナスなんだろうな、もしかしたらもうなくなってるかも、と思いながら、久しぶりにテーマキラー!のページをみてみました。

 

ら、・・・ロングランテーマの中にインバウンドがあり、直近1年の 騰落率 +22.66%

 

・・・はぃ?

いやいやいやいやあり得ないでしょ。あんだけずっとマイナスだったじゃないですか。昨年末なんて市場どん底だし、そんなに成長している訳がない。

 

構成銘柄が全然違った

もしかして、売却せずに持ち続けていたら今頃プラスの結果だったのか?

と「??」を飛ばしながらテーマの詳細ページを見てみました。

 

そうしたら、私が購入した時と 構成銘柄が全然違いました

 

実に 同じなのは 1 銘柄だけ。みれば確かについ最近、最高益更新、とかなんとかで上がったりしている銘柄がチラホラありました。

 

もし売らないで持っていたらもっとマイナスだった

私の買ったテーマを もし売らないで持っていたら、今はどの位になっていたのか、も計算 してみました。  

 

結果、約-20000円 です。10%を超える損失です。

早めに売却した自分を褒めてあげたい。

 

表示されている騰落率はとにかくアテにならない

マイナスだった筈のテーマの最新が前年比で大きくプラスに表示されていた事にびっくりして、初心者が勘違いしやすい仕組みだったんだ、と知りましました。

 

それだけではなく、表示されている騰落率、自体がなんだかよく分らなくなりました。騰落率、というのは、株価が上がったか下がったか、だと思いますよね?少なくとも初心者の私はそう思いました。

 

でも、グラフをよく見ると、TOPIX と比較しています。ということは、何かの指数?その分野全体の資産総額とか??

 

というのも、最新のテーマで、前日比の騰落率はプラスなのに、構成銘柄の株価で計算するとマイナス=含み損が出ているのです。

 

くどいけど、初心者なら株価の上がり下がりの目安かと思いますよね?でも実際には違うってことなんでしょうかね?。

 

もしも指数とかなにかなのであれば、目先の株価ではなく、中長期的に考えれば有効な気もします。でも構成銘柄が都度都度変わっている事を考えれば、中長期もなにもない、って感じがするし、10 銘柄程度では中長期的視点で分散投資、というにはあまりにも中途半端ではないかと思った次第です。

 

テーマキラー!の考え方

今回実際の数字を確認して、勘違いしやすい仕組み(少なくとも私はそう思える)になっていることを感じ、ぼったくりのわけのわからない商品じゃん;と、うんざりした気持ちになりました。そんな商品をいかにも良さそうに勧めてくる証券会社にもうんざりです。

 

でも、次にきたのは、当初そんな事にも気づかずにテーマキラー!を買ってしまった自分にうんざりしました。

 

こんなことに気づかないなんて バカ なんじゃないの?

これだから初心者は・・・ ||| orz

 

自分をディする言葉がぐーるぐる。いやになりますねー。

 

ただ、あれですね。今回テーマキラー!の性質?が少しわかったので、私なりにテーマキラー!の使い方を考えてみると、、、

 

市場が上向きの時は有効です。人気分野の関連銘柄であることは確かなので、市場全体が上昇トレンドあれば、ほおっておくだけでそれなりの利益が難なく取れそうです。

 

長期保有には向かない。構成銘柄に抜擢される銘柄は数か月(早ければ1か月)のスパンで変わってしまうので、長く持っている内に『 成長が期待できない銘柄 』に転落している可能性があります。

もちろん同じ分野の他の銘柄でカバーできる面もあるでしょうし、長期で持つなら分散、という所が生きてくると思うけど、結局は値がさ株が上下することで大きく引きずられたりするし、10 銘柄では分散というには足りないというか、中途半端な気がするかなぁ。。

 

テーマの関連銘柄の参考にはできそう。初心者はその分野の関連銘柄がよくわかりませんから、テーマキラー!で構成された銘柄を個別チェックしておくのはいいかも知れません。

 

テーマキラー!を買うなら構成銘柄が見直された直後がいいかも月末最終営業日の10:30頃に更新らしい)。成長が期待される銘柄として選抜したものが並ぶ筈なので短期的に結果が出やすい気もします。まあ、「選抜」っていっても、AI 的なプログラムを使ってテクニカルやらなにやらで自動ではじき出したものに担当者がちょこちょこっと修正を加えた程度でしょうから大して期待できるか怪しい気もするんだけどね(主観)。1番は市場全体のトレンドにかかっているような。

 

そんなところかな。

 

私はまだまだ初心者なので、今はこう思っていても、レベルが上がったら違う考えやそこれこそ勘違いだった、という事が見つかるかも知れません。いつも失敗する度にすごく落ち込むけど、考えたり実践したりして知識が増えていくこと自体は楽しいです。取り敢えず、今は 1月の損失を3か月位で埋めたいかな。